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未来のライフ・デザインを考える ~私立中高一貫校の学校生活シミュレーション~

昼休み/放課後
LUNCH TIME & AFTER SCHOOL キラキラと輝く素顔の生徒たち

エネルギッシュで圧倒的なパフオーマンスを見せる同志社香里のダンス部は、甲南女子の玉子丼洛星の全国コンクールの常連校。衣装や振り付け、楽曲の選定まで生徒たちがこなす

私学教育の中には、授業をはじめワクワク感あふれる多彩なアクティビティーがいっぱいです。昼休みや放課後、授業とはまた違った生徒たちの生き生きとした一面を見ることができます。クラブ活動の種類は運動系・文化系を問わす豊富で、加入率は圧倒的に運動系クラブが高いわけですが、文化系クラブが活発に活動を行っているのも私学の特長の一つです。ぜひマニアックでおもしろいものを見つけてください。

私立中高一貫校のランチタイム事情
中・高ともにお弁当を持参する生徒が多いですが、中学生が食堂を利用できるというのは公立中学校ではありえません。食堂でメニューとして何を提供するかというのはとても重要です。なにしろ、中高6年という長い期間、成長期の子どもたちを支えるわけですから。家庭科教員や管理栄養士の監修もありますが、生徒たちがメニューを考案する学校もあります。

食堂のスタイルも様々で、立命館守山ではビュッフェ系のスタイルをとる
中学で給食制を採用している学校もある。初芝立命館では生徒たちが配膳の準備を行う
洛星のカラアゲ定食
甲南女子の玉子丼
清風のボート部は、桜ノ宮に艇庫があり、大川で練習。ヨット部は西宮のマリーナへ。
京都府長岡京市にある立命館のキャンパス。立派な校舎とともに人工芝のグラウンドも圧巻。
奈良の帝塚山で大人気なのが理科部。「ロボット班」「実験班」「天文班」の3つのパートに分かれている。

学校行事
SCHOOL EVENTS その私学らしさを具現化

「讃美歌コンクール」を行うのは広島女学院。同校のオープンスクールは「おさんぽ*女学院」と呼ばれ、来場者を楽しませる仕掛けがいっぱい

私学には、生徒それぞれが活躍できる場、人間性を高める場があります。「文化祭」や「体育祭」、仏教系の学校では「仏参」や「花まつり」、キリスト教系の学校では「礼拝」や「クリスマス」など、私学には創設の理念・建学の精神が今もなお息づく伝統的な行事があります。また、「キャンプ」や「登山」「遠泳」「夜間歩行」など、生徒たちの健全な心身を育むために必要な行事は、強い信念と徹底した安全管理のもとで行われています。

昔ながらのフォーマルなスタイルで行われる広島学院の卒業式。厳粛な雰囲気の中にありながら、安堵感に包まれている。学校と家庭、先生と生徒間の強い絆、信頼関係によるものなのだろう。
雲雀丘学園が夏休み期間に行うのが「アカデミックサマー」。大学の研究室でラボステイを行い、学びへのモチベーションが高まる。

進路指導
CAREER GUIDANCE 大志を抱くためのきっかけづくり

関西学院大学で行われるのが附属校・継続校の生徒が一堂に会して開催される「KGビジネスプランコンテスト」

学校での進路指導と言えば、大学入試への備えを思い浮かべる方も多いでしょう。カリキュラムに無駄のない中高一貫校では、高3の一学期までに履修内容を終え、その後は志望大学に応じた問題演習を徹底して解いたり、大学附属校では併設大学で導入教育を行うケースもあります。文系・理系の別、研究分野の適性を確かめるには、まず自分を見つめることが必要となります。私学教育においては、自らを内省する場が多いのも魅力と言えます。進学校には学術研究者になりたいという生徒も多く、大学や企業の研究機関で研修する機会や、併設の大学附属病院での実習などもあります。

  • 「東大セミナー」と称して東京へ研修旅行を行うのは岡山学芸館清秀。東京大学のキャンパスツアーのほかにもアクティビティーがいっぱい

学校行事レポート「雲雀丘学園」
将来へのヒントを得る
ものづくり体験館での
アクティビティー

2021年3月中旬、雲雀丘科学園(宝塚市)の中学2年生(現中3)の生徒たちが学校から観光バス4台で向かった先は、兵庫県立ものづくり大学校「ものづくり体験館」(姫路市)でした。この日は、学年全員でさまざまな職業体験プラグラムに参加する日です。
これは、子どもたちの将来へのヒントとして兵庫県が支援して行われるもので、「ひょうごの匠」キャラバン隊派遣事業をベースに展開されています。
被服室での「ズボンの裾上げ」には洋服技能士会が、調理室での「フランス料理」ではマスターシェアクラブが、大理石を用いた「表札」作りには石工技能士会が協力するなど、各分野の第一線で活躍されてきた熟練の技能者たちが実際にサポートしてくれる貴重な場となります。ほかにも「横断幕」「建築模型」「フラワーアレンジメント」「表札」「銅版アート」「フリーラック」「ミニ屏風」など、生徒たちはそれぞれに分かれアドバイスを受けながら体験活動を行いました。
鶏もも肉の詰め物をメイン料理として、デザートにバニラスフレを作った「フランス料理」のグループでは、素材の扱い方や火の通し方など、実際に一流ホテルの総料理長を務めた方々から直接指導をうけるという、実に本格的なものでした。「直接フライパンで火を通すものもあれば、余熱を利用するものなど技がいっぱいで、とても興味深かったです」「盛り付けでは、立体感を出したり彩りを計算ししたり、ここまで細部にまでこだわるのだと驚きました」と生徒たちの気づきもいろいろ。バーチャルではなく、実際の手作業を通じたものづくり体験から、生徒たちが得たことは多いようです。