誰しも学校教育の場で避難訓練の経験はあるだろう。ただ、それらをどこか他人事として、形式的なものとして受け止めてはいなかっただろうか。近年、地震や台風あるいは火山噴火などによって、震災や風水害といった多くの災害に見舞われているだけに、災害発生時を具体的に想定した、リアリティーのある訓練が必要となることは間違いない。フィールドワークを通じて地域環境を知り、災害発生のメカニズムを科学的にとらえ、日々の生活スタイルを見つめるとともに、他者と共に生きるためのコミュニケーション・スキルを考える。

いま、防災教育は、教科の垣根を超えるクロス・カリキュラムとしての取り組みが求められている。