大阪府下初の帰国生受け入れをおもな目的とした学校であるが、もちろん一般の日本人生徒も一緒に学んでいる。同一敷地・校内にはおもに外国人児童を対象とした大阪インターナショナルスクールがあり、一部の授業や学校行事、クラブ活動などを合同で行っている。そうした環境のなか、既存の学校教育では困難であった真の国際教育、つまり、多彩な文化のもとで生活してきた生徒たちの体験や視点を十分に生かした教育が行われている。一般日本人生徒は中1の4月時点では30名が定員。学年途中でも、帰国生などを受け入れており、各学年とも約20名で1クラスの編成となっている。中3以上には定員42名の「あけぼの寮」も完備している。

設立は中・高ともに1991（平成3）年。99年、校名を千里国際学園中等部・高等部に改称した。2010年関西学院と法人合併、関西学院千里国際中等部と改称。

校舎は、両校の交流、授業と主体的な学びを大切に考えた施設を整えている。2021年に改装された図書館では、日本語と英語の本や、その他の言語で書かれた蔵書を豊富に揃えている。シアターではシーズン毎に音楽の授業の発表会が行われ、カフェテリア横にある天然芝の中庭では、ランチや放課後、休み時間に生徒が集う。各種サイエンスルームでは、生物室、化学室、物理室、地学室、プラネタリウムの5つの特別教室があり、3つある美術室では陶器を焼く窯があるなど、特徴的な環境になっている。

本校の1年間は、春・秋・冬の3学期で構成されており、各学期はそれぞれ60日の授業日。授業は学期ごとに開講され、通常1年で学ぶ内容を60日間で集中して学ぶ。生徒はそれぞれの進路や学習到達度に合わせた授業選択が可能。本校と大阪インターナショナルスクールの生徒達が美術、音楽、体育と外国語の授業を一緒に受けるシェアードプログラムでは、異なる学習法を経験したり新たな交友関係を築く多様な環境を提供。さらに、生徒達にとって教育的にも人格形成にも働きかけるよう学習体験を向上させる。各生徒が自宅からパソコンを持ち込み、授業に活用している。

特色あるクラブ活動を行っており、大きく分けて次の3つのカテゴリーに分けられる。●シーズン制スポーツ　シーズンによって参加するかしないが決められ、オールラウンドな選手になれる。国内及びアジアのインターナショナルスクール、アメリカンスクールなどとのリーグでトーナメントを行っている。バレーボール、サッカー、水泳など　●スポーツ系クラブ　ダンス部、チアリーディング部、武道部、トライアスロン部など　●文化系クラブ　料理部、お菓子部、日本語演劇部、社会科研究部、Tango（英語文芸部）、映画部、競技かるた部、ボランティアクラブなど

・入試に向けて予想したR4（※）偏差値一覧
・入試結果R4（※）偏差値一覧

※『R4』とは、合格可能性を示す数値で、偏差値による合格率の各段階（RANGE＝レンジ）を示し、『R4＝80%、R3＝50%、R2＝20%』を意味します。