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シュタイナーが提唱する「12感覚」
PICKUP 2 ライフデザインの根幹に息づく聖徳太子の「み教え」
正門を入ると正面に慈母観世音菩薩像があり、生徒たちは登下校時に必ず頭を垂れ合掌する。学校生活のあらゆる場に仏教的価値観が息づいており、聖徳太子の教えは、精神的な支柱として生徒たちにとって心の拠りどころとなっているのだ。和宗総本山・四天王寺の境内にある同校の、学校生活の一場面をぜひ感じてほしい。
多彩な取り組みを通じて「心学一致」を実現!
同校の生徒たちはとてもアクティブでチャレンジ精神が旺盛。もちろんその背景には、安心できるだけのバックボーンがあります。そこで、仏教教育部・人権教育部部長の山本富生先生を訪ね、話を伺いました。
「本校には、中1から高3までの6年間、週に一時間『仏教』という授業があります。宗教教育を行える私学ならではの取り組みです。
聖徳太子の教えに、四箇院(悲田院・施薬院・療病院・敬田院)と四恩(国の恩・父母の恩・世間の恩・仏の恩)というものがあります。これはお太子さまによって今から140年以上も前に考えられたものですが、敬田院というのは人を育てる学校教育そのものですから、まさにいま本校が存在している意義だと言えます。これら様々な恩に報いるための実践を学ぶ場が、本校の教育ということだと考えていただけるとイメージしやすいかもしれません。
本校は難関国公立大学や医学部などへの進学校として知られていますが、仏教的情操教育というのは、創立の精神として最も大切な部分ですから、カリキュラムの最も上に位置付けられています。もちろん、目の前の目標である大学進学という進路を実現することは大切ですが、仏教を学ぶことを通して、生き方そのものを考える機会にしてほしいと願っています。自分自身を見つめ、他者との繋がりを考えることによって、高校を卒業して、10年いや30年経った時に人としてどのように生きていくかということまでも見越したライフデザインを描いてほしいと思っています。
仏教の時間以外にも、毎年、各学年に二回ずつ、和光館(講堂)で行う『仏教講話』の時間があります。中学生には校長や仏教教育部の教員が中心となって話をしますが、高校生には卒業生のご住職や大学の先生など、外部講師を招いてお話しいただいています。中高生にとっては少し話が難しい時もありますが、卒業生たちからは『あの時に聞いた話がいま繋がりました』という声をよく聞きます。
これから中学受験を志すみなさんには、ぜひとも優しい人になってほしい。学校での友人関係でも家族関係であっても、常にお互いに思いやりの気持ちと感謝する心を持つことを心掛けてほしいですね。」