中学受験応援サイト シガクラボ

君は国際社会の役に立てるか!?

英語教育の実際

英語科はもちろん、様々な教科でプレゼンテーションを行う機会が多いのは、同校の特長

武庫川女子大学附属http://jhs.mukogawa-u.ac.jp

施設や設備面での充実、大学との連携教育に定評のある同校。 ICT機器の活用など、多様なプログラムが充実する

全国で私立女子校初となるスーパーサイエンスハイスクールに認定され、その実績をもとに世界へ貢献できる科学者の育成という観点から、英語力の強化を行ってきた同校。今回拝見したのは、同校英語科副主任・中原知子先生が担当する中2の授業と、田辺瑞歩先生とリサ・シューワン先生がペアで行う中3「SEコース」の授業。

中原先生に同校の英語教育について伺ってみた。「最近入学してくる中学生は小学校で英語の授業を受けてくることもあり、とても発音がいいんです。だからこそ習ってこなかった文法などに親しみを持たせる工夫が大切だと考えています。本校にはキャンプやワークショップといった多学年が交流しながら英語を聞いたり話したりする機会があります。上の学年は下の学年を引っ張ろうとするし、下の学年は上の学年を見て先のイメージがつくりやすく、相乗効果が出ています。また高1までは英語の授業を『アドバンス』と『スタンダード』とグレード別に分け、きめこまやかに実施しています」

同校の英語教育では、早くから多読・多聴・多書が実践されている。文法や訳読などの学習に加え、英語の読書量を増やすことを大切にしてきた。それぞれのレベルに応じた英語の本を教室に常備しているほか、発声・音声面もフォニックスで徹底指導。

その一方で日本の伝統文化も大切にされてきた。中2で華道・茶道、中3で書道が必修。ソーラン節や武庫川音頭を学ぶ機会もあり、海外へ行った時には現地の方々に大変喜ばれるとか。

「夏休みの海外研修には、中学にアメリカ等への長期・短期留学、高校にオーストラリアヘのホームステイや二ュージーランドでの語学研修があります。556月には約30名の留学生が来校し、生徒たちはー緒に授業を受ける機会もあります。留学生が帰る頃には『もっと留学生と話したかったのに、伝えきれなかった』という声もあるなど、さらなる学びへのモチベーションとなっているようです。9〜10月には本校から留学生を派遣します。約3週間の留学経験を全校朝礼や中1の朝礼、説明会等の場で話す機会があるのも本校の特長です」(中原知子先生)

英検は年々受検者が増加、火・木曜に対策講座も実施した結果、合格率もアップしたという。また、『トビタテ!留学JAPAN日本代表プログラム』が始 まつて以来、三年連続で選ばれており、参加した生徒が後輩へPRすることが良い流れになっているそう。同校には世界7カ国に15校の協定校があり、中高の間にグローバルな人材に成長できる機会がたくさんあると感じた。

  • 中3「SEコース」のペアティーチングの授業(写真左・下)。先生が各グループを見回る様子はとてもフレンドリー。班ことに異なるテーマを調べ、順にプ レゼンテーションを行う。クイズ形式にするなど発表にも工夫がいっばい


  • 宿題でやってきた「MY DREAM(私の夢)」について、まずはお互いに英語で会話。その後、全員に向けて自分の夢を流暢な英語で順に発表。「ボイスアクター」、「スポーツトレーナー」と様々

  • 中2の「アドバンスクラス」(「創造グローバル」コースの2クラスを学力別に3分割した18名での授業) を担当する中原知子先生(写真左) 。実は日能研の卒業生でもある。「今回見ていただいたように、授業で活用しているiPadは、終了後にデータをチェックしてコメントをつけて返すことができる、とても便利なツールです。スピーチテストにも活用するんですよ」