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2015(平成27)年に創立75周年を迎え、2017年からは共学校として新たなスタートをきる高槻中・高。ここ数年の学校改革による大きなムーブメントは、いったい何を物語っているのか。その正体を見極めるべく、 同校に向かった。大阪医科大学との法人合併、そしてスーパーサイエンスハイスクールやスーパーグローバルハイスクールアソシエイトとしての今後のビジョンなど、その真意を探る!

ユニークな活動で想像力を養い、学びのモチベーションを高める

総合学習として取り組む探求型教育は、リベラルアーツのベースとなる。
中3での「理科探求基礎」、高校での「SS課題研究」「グローバル課題研究」「教養探求講座(2016年度よりクリティカルシンキング講座)」という形で行われている。
ICTの活用だけでなく、実験や観察など五感を使った取り組みも多い。

校長インタビュー*大阪医科大学との法人合併で同校はどう進化するのか


今後の展望を熱く語る
校長・岩井一先生

「全国屈指の進学校への発展を考えていた時、創立時より深い関係にあり、全国有数の医科大学である大阪医科大学との合併の話が持ち上がってきました。大阪医科大学の理事長を兼務しておられる本校の理事長は、社会的な期待が高く経営も安定している両校が合併することにより、相乗的に様々なメリットが生まれると考えられたのです。財政規模の拡大はもちろん、隣接している校地や施設の融通、教育面での連携など、より特色ある教育機関として飛躍することが期待できます。法人は『学校法人大阪医科大学』に統合されますが、校名はそのままに、それぞれが独立した学校として運営しています。中高大の一貫体制もより強まり、これまで以上に大きなフィールドで教育を推進することができるようになりました。大学の持つ最先端の医学や生命科学分野の研究と素晴らしい人材を活用して、スーパーサイエンスハイスクール(SSH)としての一歩を踏み出そうと考えています。SSHという特色、そしてリベラルアーツを中心とした探求型の教育、さらにスーパーグローバルハイスクール(SGH)アソシエイトとして、高い語学力と卓越した国際感覚を育むグローバル教育の充実と、学校としての志を定めたわけです。

 いま現在、すでに中高大連携として、大阪医大で中3〜高3までの希望生徒を対象とした夏期医学部研修を行っていますが、今後さらに連携が深まると、ある程度まとまった数の生徒が実力で大阪医科大学に進学することになるでしょう。医学部進学希望者のみならず、未来を担う人物を育成するため、時代を先取りする形で、あらゆる可能性を考慮して、学校改革を進めていきたいと考えています。」

●学校全体がアクティブになった背景にあるものとは

「こうした一連の大きな動きとともに、より具体的な目標も定めました。それが『ベンチマーク』です。①難関10大学(東京大・京都大・大阪大・神戸大・北海道大・東北大・名古屋大・九州大・一橋大・東工大)に130名合格 ②国公立医学部+大阪医科大に40名合格 ③ 中学3 年生の学年末に英検2 級・130名合格 実現に向け、今年の中学1年生から本格的に取り組んでいます。 毎月一回、受験予定の保護者の方を対象に『校長先生との対話』というイベントも始めています。いろんな視点で本校の良さをもっと知っていただきたいと思います。」

さまざまな運動系クラブが一緒に練習するグラウンド

今回の法人合併により、隣接する大阪医科大学とグラウンド施設の相互利用ができるように

  • 毎年輝かしい戦績を残すアメリカンフットボール部

  • 団体戦・個人戦ともに、優勝や準優勝をするなど数多くの華々しい戦績を残している剣道部

  • 文化祭など校内だけでなく、校外での各種コンクールでも大活躍するブラスバンド部

2012年「第一回鉄研甲子園」で準優勝した鉄道研究部。同部に入りたいと入学してくる生徒も多い。部員たちは一年間の研究成果を「STATION」という一冊の本にして残す。  取材の日はジオラマの制作中で、綿密な作業が行われていた

2013年9月から、食堂がリニューアル!

リニューアルされた食堂

内装もメニューも一新された食堂。ご覧のように大人気。
食物アレルギーへの配慮や、 弁当(大小二種)や総菜パンなどテイクアウトメニューも充実。先生方の利用率も格段に上がったのだとか。

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