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SPIRITS教育者であり、妖怪学の祖である創立者の精神を受け継ぐ意味とは

哲学者・井上円了(1858-1919)は、『諸学の基礎は哲学にあり』という建学の理念をもとに東洋大学を創設する。その精神は附属校である同校にもしっかりと受け継がれており、「考えるを、学ぶ」というモットーが学園生活のあらゆる場に息づいている。
「物事の本質をとらえ、生徒たち自身でどう考えるかということを意識させたいと思っています。」と校長の大森茂樹先生。これからの時代において活躍できる人物像として同校が大切にしているのは、基礎的な学力をベースとして、その上に感性を磨き、多様な経験を積むこと。同校の教育プログラムの中でも特に評価が高いのが、独自の取り組みである「キャリア・フロンティア」。円了先生の説いた哲学を踏まえ、深い思考と生徒たちの主体性、アクティブ・ラーニングを採り入れた授業が特長で、まさに「考えるを、学ぶ」を具現化した教育プログラムとなっている。

中1の「哲学対話」では、東洋大学理工学部の吉田善一教授が
レクチャー。井上円了は好奇心旺盛で、世界一周を三度も行った
というエピソードにはびっくり!

図書室には、東洋大学や創立者・井上円了に関する書籍も多く並べられている(写真左)。 現代の日本で妖怪学の祖と言えば、井上円了とともに柳田國男の名が挙げられるだろう。円了は哲学を中心にして、不思議研究から出発し、妖怪学という独創的な学問体系を創造した。一方、柳田國男は民俗研究から始めたが、妖怪学という体系を作るまでには至らなかった。円了の著書「妖怪学全集」を読めば、彼がいかに博覧強記の学者であることがわかる。自分だけでなく他者との関わりの中で、共に考えを深める中学1年の「哲学対話」は、中高6年間を通じた「キャリア・フロンティア」のプログラムの中でも、基礎的な土台となる取り組みと言える。


数学の授業後、先生に声をかけ、解法について質問をする生徒たち。それに向き合う先生の指導にも自然と熱が入る。日々、気付きや発見のある教科教育、生徒たちの好奇心は尽きない。

LOCATION学校の近くには世界的に有名な国宝・姫路城と書写山圓教寺が

同校の位置する兵庫県姫路市には、白鷺城の名で知られる世界遺産・姫路城がある。江戸時代初期に建てられた天守など主要な建築物が現存し、国宝や重要文化財に指定されている。学校の裏手は書写山で、米国の俳優トム・クルーズが映画「ラストサムライ」の撮影で来たことで知られる天台宗の別格本山・圓教寺がある。写真左は、創立50周年記念ホール。ここは講演などの文化行事だけでなく、スポーツ施設としても活用されている。


  • 中2では、学校のグラウンドを抜けて北側にある書写山に登り、圓教寺で座禅体験や写経も行われる。道すがら、画家・岡本太郎の石碑を発見!

CAREER EDUCATION中高6年間で体系的に学ぶ「キャリア・フロンティア」

この中には、グローバルな視点を見据えたローカルな学びがいっぱい。姫路研究という身近な場所の文化や歴史を自ら学ぶところからスタートし、地域の枠は日本からやがて世界へと広がってゆく。受け身ではなく主体的に学ぶ姿勢を生徒たちに求める同校の姿勢は、間違いなく大きな成果を生んでいる。グローバルな社会に対応するには身近なローカルな部分をしっかりと学ぶ必要があるが、たとえば日本の伝統文化については、京都で能楽などの伝統芸能を見たり所作を学んだりする機会のほか、茶道や町屋保存に関して専門家から話をうかがうなど、普通では体験できないアクティブなプログラムが目白押し。そうした様々な経験は、学年が上がった時に異文化交流の場にも生かされる。中3では、例年3月に姉妹校のあるオーストラリア・アデレードなどで語学研修が行われ、生徒たちが日本文化について研究してきた成果を発表する機会もある。コロナ禍においては、インターネットを活用したオンライン国際交流が行われている。世界と繋がる生徒たちは、一回りも二回りも成長するとか。


  • 中学の校舎からは少し離れているものの、とてもおしゃれな図書室


  • 図書室では、中3「沖縄研究」など、研究成果を
    冊子としてまとめたものが展示されていた

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