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きめ細かな教科指導に補習体制、毎日の朝礼など、“軸”はそのままに、
いま、清風魂をこめた“こだわり”が、ますます幅をひろげています。
AIの領域 とがった才能を磨きあげる
「本校は東京・京都・大阪をはじめ国公立大学へ幅広く合格する進学校であり、ICT教育を教授できる環境が整っています。良い意味で、尖った男子に集まってほしい」
平岡弘章副校長は、このように語る。「情報」の教科でプログラミングを少し触ろうではなく、完全に基礎からAI(人工知能)が分かる…。そういう教育が展開できるのは同校ならでは。理化学研究所(理研)、JAXA(宇宙航空研究開発機構)が協力を惜しまないレベル。定期的に交流し、スーパーコンピュータやAIの活用法などの講義も行う。
ICT教育は常任顧問の井上愛一郎先生が中心に担当。先生は富士通の出身。スーパーコンピュータ『京』の開発責任者だ。
中学1年では、実際にコンピュータを作成することから始まる。生徒自らが人間コンピュータとなり、コンピュータの構造そのものを理解したうえで、中学2年からは本格的なプログラミングに進む。
そして行列、ベクトルの計算法から、プログラミング言語であるPython(パイソン)の基本文法の習得。ここで欠かせないのは数学の知識だ。同校では数学科の教員もICTに関わり生徒を指導。これにより相乗効果で数学自体の成績も上がる。
「本校は日常使うWEBやPCのアプリで使用するプログラミング言語Pythonで 『ufiesia(ウフィーシア)』という、独自のフレームワークを開発しています」 (平岡弘章副校長)
『ウフィーシア』の名はAI清風から。学校独自でプログラムのひな形、フレームワークを持つのは本気度の証し。体系化された授業は、人間の脳のしくみをコンピュータ上で表現するために作られた数学モデル「ニューラルネットワーク」 、そして 「AI」へとたどり着く。
AIでは、宮沢賢治、ビートルズの現代版も登場。学びは文理を越え、大学レベルを充分に満たす仕組みだ。
大学の講義ではもの足らず、卒業生が学校に戻ってくる。すでに理研の職員から、お墨付きを受ける生徒も登場。花ひらく才能へ。ワクワク感が半端ない。
不透明な時代 平岡宏一校長の語る清風が目指す教育
「本校はいかなる状況でも、生徒の学びを止めることはありません。これを第一に、従来の授業、映像配信や双方向というオンラインなど、び』 を展開します。 『学び』は尊敬する教師あらゆるノウハウで『学び』を展開します。『学び』 は尊敬する教師から得るのがもっとも健全です。学び続けるための“つなぎ”であるオンライン授業の有効性を高めるためにも、教師はさらに自らを律し、尊敬されるべきでしょう。
グロ―バルなデジタル社会においては情報が嵐のように飛び交い、世界はますます狭くなっています。 情報を有用に活用するには、それに振り回されず、『自らを律する』ことのできる人間となることが大切です。情報が明らかになるほど他者から信頼が得られる人間となるよう、生徒には、これまで以上に対面での啓蒙が必要です。
そのため毎日の朝礼でその大切さを説いています。
一人ひとりが自覚を持って自立する大人に成長すべき時代であり、そのための教育が求められています。本校では『自利利他』と表しますが、学習だけでなく行事やクラブ活動などあらゆる取り組みから、自らを高めていくことで他者の役に立つ男子を育成しています」
自然派にこだわるカフェテリア
同校のカフェテリアは自然栽培の食材を使用。たんに無農薬というだけでなく、「未来を担う子どもたちに食べてほしい」。そう願う生産者が育てた米を口にす ると何かが変わると同校は信じている。副校長は生産者の思いを確かめるため現地に足を運んでいる。食堂へのこだわりは、預かる生徒の教育に向けての姿勢と同じ。人間は、頭から足の先まで食物でできている。子どもたちの未来を考えれば、健全な食材や食育活動は決して無視できない大切なものだ。
高みを目指す さらなる拡がり
定評ある「論文指導」には専属スタッフに加え元新聞記者の指導も。生徒の文章にはさらに磨きがかかり、小論文などの記述式の入試でもその成果が表れている。18年に設置した「国際コース」からは、今年、ついに2名の中3生がイギリス、ニュージーランドの現地校に入学する予定。渡航には茶道具を携える。作法一式、その意味を身に付けた1期生。大きな“学び”とともに、日本代表として異文化交流という“架け橋”となる。
清風中学校・高等学校
「文武両道」という言葉が連想される進学校。教育理念に基づく同校の数々の取り組みは、世間の風潮に動じない潔ささえ感じる。1989年に理数・標準、95年に理Ⅲコースを設置。2014年に理Ⅲ・理Ⅱ・理Ⅰとコース名変更。18年、国際コース設置。
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