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「100周年記念会館」で開催される学校説明会では、ホールの700席があっという間に埋まり、先生方のお話が終わるごとに拍手喝采の人気ぶり。「本校は他の私学のように勉強だけではありません。上に大学がある併設校。勉強以外に、やりたいことに積極的に取り組んでもらいます」と校長先生。1913(大正2)年に開校した「関西甲種商業学校」をルーツに持つ同校は、2018年で創立105年を迎えた。伝統ある私学の今をのぞいてみよう。

撮影/川勝 幸 取材・文/神崎 勝(日能研関西 進学情報室)

教育目標は「知育(基礎学力)・徳育(生活習慣[自分で起床・自ら挨拶])・体育(基礎体力)の高度に調和した人格の育成」

阪急千里線「関大前」駅から徒歩3分という近さだが、 駅出口から正門までに、警備員2名と先生1名が、挨拶しながら見守る

文武両道を地で行く学校で、勉強のみならずやりたいことをしっかりやって過ごせるという同校。総合的な学習「探求入門」や環境学習「能勢プロジェクト」、「英検」「漢検」「数検」への取り組み、希望者対象の「海外英語研修」など、魅力的な学ぴが多い。保護者が同校出身という方や兄弟姉妹で入学させている方も多く、2018年には志願者が2割増えた。第一志望率も高く、260名の合格者のうち、242名が入学とのこと。中学では6クラス、高校では10クラスあるが、うち1クラスは国公立大学を目指す。実際、2018年の現役の大学実績は、関西大351名の他、大阪大3名・神戸大2名・大阪府立大3名・大阪市立大6名で、国公立大合格者は20名だ。学校案内のパンフでは、生徒が皆いい表情をしている。モデルではなく、在校生ばかりとのことだが、実際、同校へ進学した日能研の卒業生が訪ねてくれたときの第一声は「楽しい!」だ。中1〜中3で736人、同じ敷地内の隣には一高生が高1〜高3 で1、196人、計1、900人余りが楽しく過ごす。学校では最低限のルールが決められているのみ。入試時の面接では「一中生になって10年以上やっていけるかを教科の勉強以外でも見たい。」とのこと。

今回ご案内いただいた入試広報主任・大西 隆先生は、関西大学第一中・高のご出身。在学中は生徒会長を務められ、その時から体育祭・体育大会で生徒が着用するTシャツを製作するようになったそう。教務主任時代には.自然教室や研修旅行、海外英語研修を現在の姿に改革、また環境学習の一つ「能勢プロジェクト」を立ち上げるなど、多方面でご活躍されている。

同校の先生方は常に生徒に声をかけたり、質問に応じるなど、とても気さくな印象。同校の人気の秘密がわかる気がした。

授業ピックアップ
中3(36名)理科実験室での「炎色反応」の実験!

大きな教室の前方にある階段教室で、はじめに先生からの説明を聞く。「原子が入っているか見えない。それをどうやって調べるか?・・・いろいろな原子を燃やしたときの「炎色反応」の結果でそれを知ることができます。」そして、後方の実験用の机で6グルーフに分かれ、実験器具等をすぐ取りに行くグループ、まず相談するグループ等、様々。準備するものは、「エタノール」「ステアリン酸」「塩化リチウム」「塩化ナトリウム」「塩化銅」「塩化ストロンチウム」「塩化カリウム」等。計17種類もあるが、てきぱきと各自の役割をこなしていく。ガスバーナーヘの着火する様子を見ていて感じたのは、男女とも手慣れた様子であること。実験終盤、鮮やかな炎にみんなで感動しつつ、青い色には「塩化銅です!」、赤い色には「リチウムです!」とこちらからの問いかけに笞えてくれた。

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