中学受験応援サイト シガクラボ

2020/04/27 須磨学園中学校

全生徒が、学校独自に設定したパソコン、スマートフォンを持つ須磨学園。同校では4月に入ると、いち早く中学・高校のすべての授業をオンラインで実施。入学式、オリエンテーションもWebで開催。新入生にはWeb個人面談でフォローしている。 生徒たちは午前8時ごろ、自宅で制服に着替えてパソコンの前に座り、朝のホームルーム(HR)で挨拶を交わす。朝・夕のショートHR、実技教科も通常の時間割通りだ。理科の授業では実験の様子を動画で流し、理解を深めることもできる。教員が生徒たちに質問を投げかけ理解度を確認。解答に添削、コメントをして返すなど先生、生徒お互いにやり取り。Teamsのチャットを利用しながら、クラスの雰囲気も演出する。体育の授業では、生徒は体操服に着替えて画面の前に。教員やほかのクラスメートの動きを見てダンスを踊る。

授業の質問、フォローなども対応。「オンラインではとくに公平に。一人の生徒だけに集中しないように心がけます」とは先生の言葉だ。

同校は2009年の鳥インフルエンザの県下一斉休校で、初めてWeb授業を行った。それ以降、Suma Streamerの開発、学校独自のグループウェア(First Class)で動画像の配信、チャット機能などを使用。11年間の取り組み実績があり、現在は、岡山大学と遠隔授業について共同研究中だという。

西泰子理事長は、「学校に来ているときと同じような状況で、学びを続けられるのがいちばん大事。そのためのオンライン授業です」としながら、いまについて、生徒たちにこう語りかける。 「今般の状況は、答えのない、見たことも聞いたこともない問いに、自分の頭を使い、問いに対してアプローチできる学びの最高の機会です。人間は危機的状況に置かれると、自分にとって大切なものが何かを考える、わかるようにもなります。この機会を大切にしてほしいです。学校の真価が問われるときだと考えています」

関連情報