旧制7年制高等学校の良き伝統を受け継ぎ、徳･体･知のバランスのとれた「世界に通用する紳士」の育成を目標として、中高6年間の一貫教育を推進している。6年間は基礎･応用･発展の３つのステージに分けられ、進路希望に応じたコース制が設けられている。卒業生は半数から3分の2が甲南大へ、約3分の1が海外大や国公立大をはじめとする他大学に進学している。

1919（大正８）年４月、平生釟三郎をはじめとする阪神間に居住する教育に熱心な実業家有志により、｢財団法人・甲南学園中学校」が創設された。63（昭和38）年創設の地・岡本から現在の芦屋に移転。2019（平成31）年に創立100周年を迎えて現在に至る伝統校である。

六甲山麓を背景に、南に大阪湾を眺望するキャンパスは緑に囲まれ、校舎の大きな窓が明るい光を建物の中に運んでくる。蔵書約9万冊を超える図書館、ハード・ソフトとも充実したＬＬ教室とコンピュータ教室2室、物理・化学・生物の実験室・講義室計6室など素晴らしい設備を誇る。

中高6年間は、「基礎・応用・発展」の３つの期間に区切られ、個々の適性や進路希望に応じたコース制が敷かれている。国公立大および甲南大にない学部の私立大を受験する者には、甲南大への被推薦権を確保したままの受験が認められている。大学での研究につながる理数コースの「特別実験」、10週間の海外研修を課す「グローバル・スタディ・プログラム」などは独自色豊かな甲南の教育の典型例である。2014年からは、これらのプログラムをさらに充実させ、海外大・国公立大・難関私立大へのさらなる進路実現を目指し、中1から「フロントランナー」と「アドバンスト」の2コース制となった。 また、2020年度から中学・高校のすべてのクラスで1人１台のiPad（グローバル・スタディのクラスは、1人1台のノートパソコン）を持ち、学習に活用している。

年間をとおして、文化祭や体育祭、六甲登山・水泳大会・スキー教室や臨海学校といった行事や野外活動が多く実施され、非常にバラエティーに富んだ楽しい学校生活を送ることができる。クラブ活動も活発に行われており、ほとんどの生徒が約40のクラブのいずれかに所属している。全般的に運動部は強く、なかでもテニス・馬術・ホッケーの活躍は目を引く。ほかにも弓道・将棋・書道なども各種大会で好成績を残している。文化系では、見事な成果を発表する生物、化学などの理数系研究部や、ジャズのフルバンドとして活躍するブラスアンサンブルなどの芸術系クラブが活動している。

・入試に向けて予想したR4（※）偏差値一覧
・入試結果R4（※）偏差値一覧

※『R4』とは、合格可能性を示す数値で、偏差値による合格率の各段階（RANGE＝レンジ）を示し、『R4＝80%、R3＝50%、R2＝20%』を意味します。